2021年5月24日月曜日

SAS 9.4のシステムが遅いときの点検項目

 SAS9.4のシステムが遅いときに、どこから点検していけば素早く問題を解決できるか?思いつくままに、場当たり的に探すのは効率が悪い。また、基盤の問題はSASからは検出できないことが多いため、OS、N/Wも含めた調査が必要である。切り分け、問題を調査するときに役立つ点検ポイントを列挙する。

ホスト名とIPアドレス

ホスト名とIPアドレスは正引き・逆引きできるか?意外と正しい値が得られずに、複数のNIC、経路を辿って遅いケースが多いと感じる。ping, nslookupなどのコマンドを使いサーバ間の名前、名前からIPを引けることを確認する。

エラー・アラートの点検

SAS Environment Managerから点検すれば早い。もしSAS Environment Managerが使えないならば、めぼしいログファイルを片端から目視でチェックする。

N/W経路による違い

サーバ上からのアクセスと、クライアントからのアクセスによる差を見ることで、N/Wの経路の問題かサーバの問題か切り分けできる。N/Wの帯域を故意に絞っている環境だと、いかんともしがたい。

ユーザによる違い

認証のサーバによる違いで遅いケースがある。ローカルのユーザ、LDAPのユーザと比べて差を確かめる。

構築時の基準値と比較

あなたがもし慎重であれば、構築時にログインの時間、空のレポートを表示する時間をとっているはず。そのときの時間と比べて、どれだけ遅くなったかを比較すると、構築時の問題か、構築後の問題か切り分けできる。

システムの負荷

CPU、メモリ、ディスク、N/Wについて、JP1とかTivoliから確認する。

これらの点検で、問題の8割ぐらいは捕捉できると感じる。これらの点検には0.5人日あればできる。